2006年9月21日木曜日

インドネシアのネット

 マナドはネット事情が悪いと聞いていましたが、金さえ払えばADSLなどの選択肢もありそれほど不自由は感じません。ただ、他の地域でも言えることですけど、インドネシアのネット接続料金はバカ高いです。現在インドネシアのNTTとでも言うべき通信大手TELKOMのADSL(Telkom Speedy Manado)を利用しています。最近料金改定があったものの、それでもまだまだ庶民の手には遠く及ばない料金設定になっています。他社もそうであるようにTELKOMも帯域制限ではなく転送量課金方式をとっています。ちなみに、750MB(1GBになったという話もある)までが30万ルピア、2,000MBまでが70万ルピア、制限なしが200万ルピアです。超過分に対しては1MBにつき700ルピアで計算され、総額に10%の税金がかかります。私は2,000MBコースで契約していますので、仮に制限内で収まれば月77万ルピアということになるわけです。さらに契約時には新規加入料30万ルピアとモデム購入費がかかります。速度はどのプランもいちおう公称では下り384Kbps、上り64Kbpsとなっています。
 これまで日本では転送量なんて気にしたことがありませんでしたが、それで課金されると言うことになれば否が応でも日々の送受信量が気になります。3ヶ月ほど使ってみた感想では、日本にいた頃と同じような使い方をしていたのでは2,000MBなどでは到底足りません。しかし、制限なしの200万ルピアで契約してしまっては、もし長期出張や一時帰国などをしたとしてもきっちり220万ルピアの請求が来るわけですので、なんとか履歴を睨みながら3,000MB程度で収まるようにしています。しかし3,000MBだとしても(700,000+700*1000)+10%で154万ルピア、ざっと2万円です。このあほらしいほど法外な価格は何とかならないもんでしょうか。将来的には値下げされていくとは思いますけど、なんとか早いところ無制限で1万円ぐらいまでにしてもらいたいです。

 料金の不満もさることながらサービスも最悪です。IDとパスワードを登録するとホームページで最近の転送量を確認できるようになっているものの、更新が気まぐれで更新時間がまちまちな上に、時には3、4日更新がないこともままあります。なぜか分かりませんが逆に1日に3、4回の更新があることもあります。一覧表には前回更新時間、更新時間、送信量、受信量、総転送量の順に表示されているんですけど、更新時間がめちゃくちゃなので、特定の日の利用料などは全く分からないようになっています。計算が正しく行われていれば、そのことには目をつぶるとしましょう。
 障害に関しては驚くほど頻繁に起こります。たいてい10分から30分ぐらいで復旧しますが、多いときでは毎日か少なくとも3日に1回は遭遇します。日がな接続しているわけではないのにこの頻度で接続不能な状態を目にするということは、たぶん毎日何度も日常的に起こっているものと思います。当然謝罪なんてものはないですし、サイトに障害報告などもありません。サイトの更新自体が無く、改訂された半年以上も前の情報がまだ掲載されていることなどもざらにあります。個人的に思うのは障害の他に何かメンテナンスをしているのではないかと疑っています。メンテナンスをするにしても完全にシステムを止めるなどプロバイダーの行為としては言語道断ですが、途上国ではCSの概念などは無く顧客のことなど考えないですから、職員たちもきっと悪気はないんだと思います。それで、利用者が何も文句を言わないのだから、この国ではそれで良いのかもしれませんが。
 料金は電話料金と一緒に請求されます。電話局に払いに行くのが面倒なので大家さんに仮払いをお願いしています。先日その領収書を見るとかなり予想を上回る金額でした。思い出して計算してみてもやはりおかしいので、TELKOMに出向くことにしました。文句を言ってみると、意外と普通に取り合ってくれました。結論から言うと2,000MBのプランで契約してるのに、安いプランで精算されたため超過料金がかさんで40数万ルピア多く請求されていました。私がそうなのではないかと主張すると確認するからIDとパスワードを教えろだと。そんなもんそっちのシステムで確認するのが筋かと思うのは先進国の発想であって、インドネシアでは利用者と同じ方法で調べてしまうのです。かなり待たされても終わらないのでどうしたのかと歩き回る担当者を追いかけてみると、ネット接続業者でありながら社内のパソコンが幾つも不具合でネットに繋げない状態にあり、ネットが出来るパソコンを探しているところでした。大元がそれですので、利用者の家で障害が起こるのも当然です。転送量と接続プランが確認できると今度はエクセルで払い戻しの伝票を書き始めました。通信最大手のTELKOMでありながら、誤請求を訂正するシステムがないのです。ここでもさらに待たされました。国内通話や国際通話、携帯宛通話など一切合切まとめての請求書ですから確かにややこしいと言えばややこしいです。しかし相手はプロ。でも、あまりの不甲斐なさに待ちきれなくなり、最後には付き添ってくれた大家と私で順に書き方を指南することになりました。で、またしばらく待つ。持ってきた伝票を見ると、払戻額に税金10%が加算されていませんでした。払ったときには入ってたんだから、返すときにも加算するのは当たり前のこと。そして、またしばらく待つ。伝票が目出度く完成。すぐ金が返ってくるのかと思ったら、集金業務は車で15分ぐらい行った別の建物。担当者も同乗して移動。そしてまた待つ。結局朝10時に行って金が返ってきた時には昼過ぎでした。大家さんによると、インドネシアでは誤請求があった場合は現金で払い戻さず翌月に振り替えられるのが一般的だそうですので、金を返してくれたのはまぁ良心的だったのかもしれません。
 家に帰ってもう一度よく計算してみました。やっぱりまだ間違えていました。サイト上には利用量が2,696,685と表示されています。これは2,696,685KBという意味です。MBにするためには当然1,024で割らなければなりません。基本中の基本です。戻ってきた金額を元に計算すると、1,000で割って2,697MBで計算していました。素人みたいな事はやめてもらいたいです。ということで、まだ5万ルピア弱多く請求されているわけですが、もう一度数時間かけて取り返す気力もなくなったので諦めることにしました。担当者の自分の懐に入るわけではないので、故意にやったわけではなさそうなので許してあげることにします。

2006年9月19日火曜日

豚肉解体現場

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 ハイパーマートに行きました。妻が野菜を選んでいるときに暇だったのでプラプラと店内を歩いていると豚肉売り場に豚が吊られていて、店員が密集していました。何が始まるのかと足を止めて見ていると後から客がわんさかやってきて物凄い人だかりです。豚をさばいているのは外国人です。骨の位置などを指さし包丁を入れる所を英語が分からないインドネシア人に身振り手振りで示しながら指導してるみたい。これは新鮮です。妻を呼んできて肉片が小さくなっていく様をしばらく眺めていました。近くの店員に声をかけてみると、この肉は今日は売らないとか。こんなパフォーマンスをしてるから客寄せのためかと思えば、純粋に指導してるだけでした。そんなのどっか他の場所でやればいいじゃん。その肉が買えないんなら見てる必要もありません。帰ろうとすると妻が最後まで見たいと言い出しました。どうやって解体するか勉強したいんだそうです。確かに東南アジアでは肉は骨付きのままだしでかい固まり状態で売られています。とはいえ、家の包丁じゃ骨を切るのは大変だし、危ないし、なにより台所が汚れます。今度は家で何を作ろうというんだ。

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 豚肉売り場の横にこんなのが並んでいました。昨日書いたコウモリの隣です。コウモリのパックより奇抜な形。なんじゃこりゃ。恐る恐る近寄ってみるとなんのことはない魚でした。もう焼いてあるようです。しかしなんでまたこんなエビ反りの向かい合わせなのか。マナドの伝統的な形なのかもしれません。

2006年9月18日月曜日

スーパーでコウモリ

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 スーパーでコウモリが売られていました。1匹20,000ルピアぐらいです。遠目で見たときはその大きさからして鶏かアヒルの丸焼きかと思いました。近づくとなんか様子が違う。調理もされていない生コウモリです。パック詰めするために羽は折り曲げられ、骨が皮を突き破って肉丸見えです。どういう理由か分からないけどどれも首は180度回転させられているようです。

 先日知り合いの人が調理したものをタッパに入れて持って来てくれたので試しにひとかけら食べてみました。何の肉なのか知らされなければ普通に食べられる味です。それに調理済みだったので原形を留めてなかったし。何より味付けが激辛だったので臭みも何も感じる以前の問題でした。コウモリは他のスーパーでも見かけるので、やっぱりマナドの人はよく食べるみたいです。犬肉も見たし、そのうち猫肉なんかもスーパーで遭遇しそうです。
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2006年9月13日水曜日

肉売り場

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 キロ8,750ルピアで44,048ルピアでした。ということは豚の頭って5キロぐらいなんですね。インドネシアでなくても豚の頭は見慣れてますけど、眉間に値札のシール貼られてるのはなんかちょっと悲哀を感じます。

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 上と違うスーパーですが、なんか気になる肉片が。もしや。おそらく。結構確信がありましたがこれはわんちゃんなのかと店員に聞いてみました。
「うん」
 ここでは、コウモリ、蛇、蛙、犬、猫、猿、鼠、鳩などなどなんでも食用にしてしまいます。一般的とは言えないし個人の好みもあります。都心部に限れば全てを口にするのは少数派かもしれません。でも、マナドの都会育ちでも犬、コウモリ、鼠あたりはよく食べてるようです。しかし、食用犬ってもっと子犬なのかと思ってました。日本人にとって犬は少し違った見方があるので、売るのは良いけどもう少し小さめに切っといて欲しいです。

2006年9月12日火曜日

日本宛は高い

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 郵便を出しに行ったら前回と同じく日本まで2万ルピアでした。バースデーカード1枚、日本からインドネシアだとこの重量では90円です。2万ルピアだと概算で260円ですから、ずいぶん高いです。いちおう秤の上に載せてはいましたけど、局員は即答でその額を言いました。たぶん本当は違うんだろうなと思います。日本人は金持ってるから適当に答えてるのかもしれません。料金を知らなくて調べるのが面倒だということも考えられます。実はその可能性が一番ありそうです。切手は料金分ちゃんと渡されますので、差額をくすねようということではないようです。

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 切手を貼ってそれをどこに出すのか分からず辺りを見回すと局内にポストらしきものがありました。幾つもあって国際郵便がどれだか分からん。幸い一部ガラスで中が覗けます。海外向けの手紙が入ってるポストがありました。ん、なぬ。香港宛1万5000ルピア。それは良いとしましょう。USA1万5000ルピア。私の封筒と同じサイズです。どういうこと。

2006年9月10日日曜日

引くのが好き?

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 仕事が終わって家に帰る前に喉が渇いたのでミクロの中で何か飲もうと思い、スーパーに入りました。飲料コーナーはいつもの品揃え。ここではだいたいの物は試しました。しかし、気になる物が一つ。ペットボトルの上に変な物体が付いてるのがあります。どう見ても子供向けだけど、試してみたい。隣でねだる子供を無視する母子を尻目に、ピンクのはちみつレモン味(?)をどけて紫のグレープフルーツの絵がプリントされたボトルを手に取りました。
 ミクロに乗り込みいざ飲もうとすると、飲み方が分からん。こっちは喉が渇いて死にそうなのに、飲み方が分からん。狭いミクロの車内ではやる気をなくしミクロを降りて歩きなら検討してみることにしました。どうやら、人形を外して中蓋を剥がさないといけないみたいです。そして人形の脳天を咥えて飲む。埃にまみれて人形が汚い。よりによってこの日にこれを買ったことを後悔しながら家路を急ぎました。

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 人形を外すと構造は単純明快。ペットボトルの上部にストロー部分があります。そこから飲むだけです。ただ、マナドのスーパーではどこも陳列されている商品が汚れて埃を被っています。こりゃ買ってすぐにティッシュで拭いたぐらいでは飲めません。家で鬼のように洗いました。家で飲むなら人形外したまま飲めばいいんですけど、それだとやっぱりちょっと寂しいですから、しっかり洗った人形を元の位置に戻してから飲みました。
 スーパーでおねだりしてた子は「ハラ」って言ってました。たしかに容器には「HALA!」とあります。漢字では「哈拉族」って書いてあります。私はてっきり台湾の親日派のことだと思いこんでたのですけど、調べたらそれは哈日族でした。では、哈拉族はなんなのか。ググったらかなりヒットしたので意味はあるようなものの中国語なのでよく分かりません。で、翻訳サービスを使ってみました。単語登録されてないみたいです。哈日族と同様に新しい言葉なのでしょうか。哈日族から哈は分かります。拉はそれだけで翻訳すると「引く」だそうです。なんのこっちゃ。結局HALAがなんなのか分かりません。ちなみに台湾メーカーじゃなく上海の会社の物でした。

マナドの停電

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 マナドへ来て停電の多さに驚いています。特にここ10日ほどはほぼ1日置きで、多いときは毎日です。電力不足による計画停電かと思われる日中の長時間停電は月数回といったところですが、なぜかここの人たちは夜停電させるのが好きなようです。いつもだいたい時間が決まっていて午後6時から9時頃の間。長いときはその前後を含めて4時間ほど。たいていは6時頃から始まって7時半か8時ぐらいに復旧します。何でまたそんな夕食時のみんなが電気を一番必要とするときにと思うんですけど、もしかしたらそこを制限することで効果的に節電させる、上層部による「家族団欒の電気は使わせないわよ」計画という陰謀かも。あるいは礼拝時間に合わせて電気を止めてるのか。マナドはキリスト教の街なんでそんなこと関係ないのですけど、お偉いさんは中央政府と繋がってるわけですから、地域の事情など知ったこっちゃありません。


 完全停電の他にも、瞬間停電もしょっちゅうあります。実際のところ専門的になんと呼ぶのか分かりません。一瞬電気が途絶えて、あるいは電圧が下がって1秒以内に復旧するやつです。普通の家では電気が一瞬薄暗くなるだけでしょうから、気づいていない方も多いと思いますけど、私は使ってるUPSが警告のビープ音を出すのですぐ分かります。この瞬間停電、あるいは電圧低下はベトナムでも日常的にありました。途上国ではさして珍しいことではないみたいです。今の借家の電化製品はほぼ全て大家さんの所有物なのであまり気にしてはいませんけど、自分の物だったら絶対スタビライザー通します。今使ってるパソコンはたいして良い物ではないですが、壊れたら修理するのが面倒なのでUPSを必ず使うようにしています。

最近の空模様

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 6月中旬にマナドに来た当初は数日続けて天気が悪いということもありました。7月のことはもうよく覚えてないんですけど、7月半ば以降はこれまでそんな続けて雨が降ってはいないように思います。いちおうマナドは今乾期です。が、ベトナムにいたときの雨期とはひと味違っていて、1週間か10日に一度くらいは軽めの雨が降っています。どうやらマナドの場合は、乾期=雨が全く降らないというのではなくて、ただ単に降水量が雨期>乾期なだけなんですね。スラウェシ島の年間降雨量を調べてみたら、乾期といわれている時期だって、雨期の4分の1から3分の1程度の雨量が観測されていました。今日も夕立がありました。