マナドはネット事情が悪いと聞いていましたが、金さえ払えばADSLなどの選択肢もありそれほど不自由は感じません。ただ、他の地域でも言えることですけど、インドネシアのネット接続料金はバカ高いです。現在インドネシアのNTTとでも言うべき通信大手TELKOMのADSL(Telkom Speedy Manado)を利用しています。最近料金改定があったものの、それでもまだまだ庶民の手には遠く及ばない料金設定になっています。他社もそうであるようにTELKOMも帯域制限ではなく転送量課金方式をとっています。ちなみに、750MB(1GBになったという話もある)までが30万ルピア、2,000MBまでが70万ルピア、制限なしが200万ルピアです。超過分に対しては1MBにつき700ルピアで計算され、総額に10%の税金がかかります。私は2,000MBコースで契約していますので、仮に制限内で収まれば月77万ルピアということになるわけです。さらに契約時には新規加入料30万ルピアとモデム購入費がかかります。速度はどのプランもいちおう公称では下り384Kbps、上り64Kbpsとなっています。
これまで日本では転送量なんて気にしたことがありませんでしたが、それで課金されると言うことになれば否が応でも日々の送受信量が気になります。3ヶ月ほど使ってみた感想では、日本にいた頃と同じような使い方をしていたのでは2,000MBなどでは到底足りません。しかし、制限なしの200万ルピアで契約してしまっては、もし長期出張や一時帰国などをしたとしてもきっちり220万ルピアの請求が来るわけですので、なんとか履歴を睨みながら3,000MB程度で収まるようにしています。しかし3,000MBだとしても(700,000+700*1000)+10%で154万ルピア、ざっと2万円です。このあほらしいほど法外な価格は何とかならないもんでしょうか。将来的には値下げされていくとは思いますけど、なんとか早いところ無制限で1万円ぐらいまでにしてもらいたいです。
料金の不満もさることながらサービスも最悪です。IDとパスワードを登録するとホームページで最近の転送量を確認できるようになっているものの、更新が気まぐれで更新時間がまちまちな上に、時には3、4日更新がないこともままあります。なぜか分かりませんが逆に1日に3、4回の更新があることもあります。一覧表には前回更新時間、更新時間、送信量、受信量、総転送量の順に表示されているんですけど、更新時間がめちゃくちゃなので、特定の日の利用料などは全く分からないようになっています。計算が正しく行われていれば、そのことには目をつぶるとしましょう。
障害に関しては驚くほど頻繁に起こります。たいてい10分から30分ぐらいで復旧しますが、多いときでは毎日か少なくとも3日に1回は遭遇します。日がな接続しているわけではないのにこの頻度で接続不能な状態を目にするということは、たぶん毎日何度も日常的に起こっているものと思います。当然謝罪なんてものはないですし、サイトに障害報告などもありません。サイトの更新自体が無く、改訂された半年以上も前の情報がまだ掲載されていることなどもざらにあります。個人的に思うのは障害の他に何かメンテナンスをしているのではないかと疑っています。メンテナンスをするにしても完全にシステムを止めるなどプロバイダーの行為としては言語道断ですが、途上国ではCSの概念などは無く顧客のことなど考えないですから、職員たちもきっと悪気はないんだと思います。それで、利用者が何も文句を言わないのだから、この国ではそれで良いのかもしれませんが。
料金は電話料金と一緒に請求されます。電話局に払いに行くのが面倒なので大家さんに仮払いをお願いしています。先日その領収書を見るとかなり予想を上回る金額でした。思い出して計算してみてもやはりおかしいので、TELKOMに出向くことにしました。文句を言ってみると、意外と普通に取り合ってくれました。結論から言うと2,000MBのプランで契約してるのに、安いプランで精算されたため超過料金がかさんで40数万ルピア多く請求されていました。私がそうなのではないかと主張すると確認するからIDとパスワードを教えろだと。そんなもんそっちのシステムで確認するのが筋かと思うのは先進国の発想であって、インドネシアでは利用者と同じ方法で調べてしまうのです。かなり待たされても終わらないのでどうしたのかと歩き回る担当者を追いかけてみると、ネット接続業者でありながら社内のパソコンが幾つも不具合でネットに繋げない状態にあり、ネットが出来るパソコンを探しているところでした。大元がそれですので、利用者の家で障害が起こるのも当然です。転送量と接続プランが確認できると今度はエクセルで払い戻しの伝票を書き始めました。通信最大手のTELKOMでありながら、誤請求を訂正するシステムがないのです。ここでもさらに待たされました。国内通話や国際通話、携帯宛通話など一切合切まとめての請求書ですから確かにややこしいと言えばややこしいです。しかし相手はプロ。でも、あまりの不甲斐なさに待ちきれなくなり、最後には付き添ってくれた大家と私で順に書き方を指南することになりました。で、またしばらく待つ。持ってきた伝票を見ると、払戻額に税金10%が加算されていませんでした。払ったときには入ってたんだから、返すときにも加算するのは当たり前のこと。そして、またしばらく待つ。伝票が目出度く完成。すぐ金が返ってくるのかと思ったら、集金業務は車で15分ぐらい行った別の建物。担当者も同乗して移動。そしてまた待つ。結局朝10時に行って金が返ってきた時には昼過ぎでした。大家さんによると、インドネシアでは誤請求があった場合は現金で払い戻さず翌月に振り替えられるのが一般的だそうですので、金を返してくれたのはまぁ良心的だったのかもしれません。
家に帰ってもう一度よく計算してみました。やっぱりまだ間違えていました。サイト上には利用量が2,696,685と表示されています。これは2,696,685KBという意味です。MBにするためには当然1,024で割らなければなりません。基本中の基本です。戻ってきた金額を元に計算すると、1,000で割って2,697MBで計算していました。素人みたいな事はやめてもらいたいです。ということで、まだ5万ルピア弱多く請求されているわけですが、もう一度数時間かけて取り返す気力もなくなったので諦めることにしました。担当者の自分の懐に入るわけではないので、故意にやったわけではなさそうなので許してあげることにします。
0 件のコメント:
コメントを投稿